越前焼は、「日本六古窯」の中で最も地味な存在かもしれません。窯場は福井県の山あいに分散し、派手な景色もなく、代名詞となるような形もない。それでも、12世紀から続く800年以上の「ただ作り続けること」の誠実さが、越前焼の真骨頂です。 六...
お茶の百科事典
日本の陶磁器
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高取焼の茶碗を手に取ると、思いのほか軽い。この軽さが、高取焼の第一印象です。茶の湯のために作られ、茶の湯の美意識に磨かれてきた器——それが高取焼です。 遠州七窯としての高取焼 高取焼が遠州七窯に数えられるのは、江戸初期の茶人・小堀...
萬古焼は、薄く軽い急須で知られる、三重・四日市の焼き物です。手に取った瞬間の軽さ、注いだときの湯切れ、蓋の収まりのよさ。日常の煎茶を気持ちよく淹れるための工夫が、静かに積み重なっています。 萬古焼とは 萬古焼(ばんこやき)は、三重...
「瀬戸物(せともの)」という言葉があります。陶磁器の総称として日本語に定着したこの言葉は、愛知県瀬戸市の名前から来ています。一つの窯業地の名前が「焼き物全般」を指す言葉になるほど、瀬戸は長く、深く、日本の陶磁器の中心にあり続けました。...
新しい萩焼の茶碗は、淡いクリーム色をしています。白化粧土の上に乗った乳白色の釉薬、表面には貫入(かんにゅう)と呼ばれる細かいひびが見えるか見えないかの境界に浮かんでいる。それで毎日抹茶を点てる。一年、二年、十年——貫入の隙間からお茶が...
朝の食卓で手に取る茶碗や湯のみが、岐阜県の美濃地方で作られていることは珍しくありません。土岐市・多治見市・瑞浪市を中心とする一帯では、日本の陶磁器食器の約半分が生産されているとされ、名前の前に作家名が付かない日常の器まで広く支えて...
九谷焼は目に飛び込んでくる。赤・黄・緑・紫・紺青の五彩が、磁器の白い素地の上で層を重ね、濃く、密に描かれている。絵付けは遠慮がない。隙間なく描き込まれた草花や山水、鳥の羽の一枚一枚まで精緻に仕上げられた絵付けは、手にすると「工芸品を持...
益子焼とは — 濱田庄司と民藝運動が育てた、栃木の陶器 益子焼の湯のみを手にすると、重みがある。釉薬は鉄分の茶、あるいは灰釉のざらりとした感触。形はまっすぐな円筒か、素直な曲線。余計な装飾がない。なのに、どこか手放しがたい。これが「...
常滑焼とは — 急須の産地として知られる六古窯と、朱泥の茶器 常滑焼の朱泥急須をテーブルに置くと、まず土の色が目を引きます。赤茶のオレンジ、ガラス質ではないなめらかな表面、ずっしりと手に収まる重み。注ぎ口は水切れがよく、蓋はぴたりと...
有田焼と伊万里焼 — 日本磁器の原点と、その違いを知る 17世紀、ヨーロッパの王侯貴族が「最高の磁器」と呼んだのは、日本の有田で焼かれたものでした。マイセンもセーブルも生まれる前に、有田はすでに世界水準の白磁を生産していた。オランダ...
波佐見焼とは — 日常使いに選ばれ続ける磁器の魅力 波佐見焼の湯のみを手にすると、まず気づくのは軽さです。磁器なのに、こんなに薄いのかと驚くほど。口当たりはなめらかで、白地には余計な装飾がなく、清潔感がある。でも、冷たい感じはしない...
読むから飲むへ
調べたお茶を、実際に味わう。
日本の7つの窯元による手仕事の茶器と、その作り手の物語。










