霧の濃い朝、中国南西部の山の斜面を思い浮かべると、お茶は最初から商品でも嗜好品でもなく、湿った空気の中で育つ一枚の葉だったのだと感じます。雲南や四川の山地では、茶樹はいまも森の一部として根を張り、そこから長い歴史が始まりました。 中国...
お茶の百科事典
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淹れ方、品種の選び方、産地、そして味の理由。日本茶を仕入れ、飲み続けてきた経験から書いています。
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スリランカは、世界に知られる紅茶「セイロンティー」の故郷です。ただ、この島が最初から茶の産地だったわけではありません。 私たちがセイロンティーに惹かれるのは、明るい香味だけでなく、その背後に島の転換の歴史があるからです。茶の起点はさら...
江戸時代(1603年~1868年)は、日本茶が一部の僧侶や武士の文化に留まらず、町人の日常に深く根づいた時代です。前の時代を扱った室町・安土桃山時代の日本茶の歴史でお茶の湯の様式が整えられたとすれば、江戸では急須で淹れるお茶、店で選ん...
815年、琵琶湖のほとりにある梵釈寺(近江)で、永忠和尚が嵯峨天皇に茶を献じました。『日本後紀』に残るこの場面は、日本の茶の歴史が史料で確認できる最初期の記録です。 ただし、この時代のお茶は、私たちが日常で飲む煎茶や抹茶とはかなり違い...
お茶の香気成分とは、お茶の香りを構成する揮発性の化合物群です。研究により数百種類が同定されており、緑茶・紅茶・ほうじ茶など茶種によってまったく異なる香り特性を示します。製造工程(殺青・酸化発酵・焙煎)がそれぞれ固有の香気成分を生み出...
煎茶100mLには、ビタミンCが約6mg含まれています。日本の食事摂取基準(成人の推奨量100mg/日)の約6%にあたる量です。一食品としては控えめな量ですが、毎日2〜3杯を習慣にしている方であれば、積み重ねはそれなりのものになります...
緑茶を一口飲んだとき、口の奥に広がるあのすっきりした渋味——その正体がカテキンです。カテキンは茶葉に含まれる「ポリフェノール」の一種で、渋味や苦味の主成分であると同時に、抗酸化作用をはじめとする研究が最も進んでいる成分のひとつでもあり...
日本の緑茶のほぼすべては「蒸して」作られます。摘み取った直後の茶葉を短時間の蒸気にさらして酸化酵素を不活性化する「殺青(さっせい)」を行い、その後に揉捻や乾燥で形を整える。この流れが江戸時代に広まり、現在では日本茶の標準として定着しま...
抹茶の粉末を見ていると、それがもともと「葉」だったことを忘れそうになります。石臼で挽かれる前、茶葉は「碾茶(てん茶)」と呼ばれる形で存在しています。針のように細く巻かれた煎茶でもなく、丸く押し固められたペレット状でもない。平たく、薄く...
湯のみに顔を近づけると、まず磯の香りが立ち上がります。海苔や枝豆を思わせる、落ち着いた深みのある香り。口に含むと渋味はほとんどなく、代わりに旨味が広がります。これが玉露の一煎目の体験で、初めて飲む方の多くが「お茶でこんな味がするとは思...
朝、湯のみから立つ青い香り。食卓でいちばん身近な日本茶といえば、やはり煎茶です。けれど「煎茶とは?」と聞かれると、玉露やほうじ茶と何が違うのか、蒸し方でどう味が変わるのかまでは意外と曖昧なまま。 煎茶は、爽やかな渋味、後から追う甘味、...
日本のお茶の大半は農薬を使って栽培されています。これは隠された事実ではなく、農薬取締法や食品衛生法という法的枠組みのなかで、規制として管理されていることです。問題は農薬を使っているかどうかではなく、どのような規制があり、どんな検査が行...
知識を、体験に変える
読んだお茶を、実際に淹れる。
日本の7つの窯元による手仕事の茶器と、その作り手の物語。











